消費者金融とは
消費者金融とは？
消費者金融（しょうひしゃきんゆう）とは、消費のために用いられる金銭を直接貸し付けする業者のことを指すことが一般的です。厳密にいえば、消費者の収入などを考慮して行われる信用の供与を意味する消費者信用において、個人向けの小口融資を行うことを指しています。
かつては「サラ金（サラリーマン金融）」などと呼ばれることがありましたが、付きまとうイメージがネガティブなものとなり、固定化したため、「消費者金融」と呼ばれるようになりました。
金融業者には、大手・老舗の貸金業が多く存在していますが、昨今では銀行傘下のグループ企業が消費者向けのカードローンを提供するようになりました。また、老舗の貸金業者が銀行と提携を行い、子会社として業務をするようになったため、サラ金が社会現象と化した以前に比べると、格段に健全性が強化されたと捉えてかまわないでしょう。
消費者金融は、いわゆる「ヤミ金」とは異なる
ネット上では「消費者金融＝ヤミ金」などと混同するかのような声を拾うことができます。ヤミ金の場合、反社会組織などが経営母体として絡んでいることがあります。また携帯電話番号への申し込みのみで融資が可能になるなど、社会的に逸脱したプロセスで大金の融資を受けることができます。
もちろん金利に関しては法外なもので、短期間で返済しきれないほどの利息がついてしまう場合がほとんどです。返済が滞った場合や、返済を求める場合は、暴力的行為や脅迫といった犯罪に近いレベルでの厳しい取り立てが繰り広げられます。この場合、金融機関などに救済を申し出ても救済の対象になることはなく、泣き寝入りをするほかないケースがほとんどです。
消費者金融は、これらのいわゆる「ヤミ金」とは異なります。消費者金融の場合は、法律で定められた範囲での金利設定を行います。
また、経営母体や企業運営も明らかにしており、安全性が証明されています。督促に関しても信用貸しの下で行われており、最終的には法的執行などの措置が取られることがありますが、段階を踏んで丁寧なプロセスで行います。
また融資に対しては、信用情報機関との連携を行っています。この与信情報を照らし合わせて、消費者を保護するという観点から融資を断ることもあります。
消費者金融の金利は、銀行などと比べて少し高いのが特徴
消費者金融は、銀行や公的機関の融資と異なり、若干金利が高いというデメリットがあります。
消費者金融は、企業が運営しているというフットワーク性から、迅速な審査を実現させています。土日や祝日の融資申し込みにも対応し、条件が合致すれば即日融資を行うことができます。迅速な融資に備えている反面、その分の人件費などを金利として上乗せしているのです。
また、申込時に発生する諸費用や手数料なども金利に上乗せして請求することがあるので、金利が高いのです。利息制限法という法律に照らし合わせて、借入額に応じて利息が適用されます。
過去、利息を高く設定した時期があったがために、「細く長く返済し続けるほど、元金以上の利息を支払い続けることになる」という、ねじれ現象が発生し、社会問題となりました。平成22年に貸金業法及び出資法が改正されたことで、こういったケースが減りました。
今では司法書士や弁護士の介入で過払い利息を取り戻すことや、長期弁済中の契約を終了させることもできますが、あらかじめ「金利をつけて返済する」ことを考慮した借入を行うことが大切です。
昨今は、新規融資を検討している方のハードルを低くするために、「30日間無利息」などの特典を付加している金融会社もあります。金利発生を少しでも抑えるべく、銀行ATMやコンビニATMと連携し、24時間いつでもカードローン口座へ入金（返済）できるようになりました。このように、返済がより便利で身近なものになるような工夫も行っています。
公的融資と比べ、審査はどうなの？
銀行のフリーローンや、公的融資を行う機関がたくさんあります。これらの融資と比べて、カードローンの審査は「ゆるいのでは？」と言われることが多いようです。
たしかに「即日融資」「午前中の申し込みで午後には振込」というようなキャッチフレーズが多く見られます。一方、公的融資機関では、必要書類を複数揃えて提出する必要があります。融資金額が多額に上る場合には、簡単な面接が必要なケースもあります。
銀行などの公的融資では、審査結果が出るまで1週間以上の時間を要することがあります。その分金利が低いことでも知られていますが、多くの場合は「少額の現金を今すぐ借りたい」というニーズが高いはずです。消費者金融は、このニーズを叶えてくれるわけです。
それでも「審査が甘い」ということはなく、各金融会社のルールに則した基準をしっかりと設けています。
また、信用情報機関である「CIC」「JICC」「全国銀行個人情報信用センター」などに加盟し、個人の信用情報の共有を行い、システムによって与信情報を確認することで迅速な融資を行っています。
もちろん「誰にでも融資をする」という基本スタンスがありますが、返済方法に関してスタッフが相談に乗ることもありますし、借入に関する不安をなくすことができるよう懇切丁寧な説明を行い、消費者に納得してもらったうえで申し込みをしてもらえるように心掛けています。
